減圧障害対策委員会

委員長ご挨拶

潜水・潜函で起きる障害は、減圧症や動脈ガス塞栓症以外にも圧外傷や浸漬性肺水腫(しんしせいはいすいしゅ)などがありますが、治療施設対象に適切な診断と治療のために支援することが減圧障害対策委員会の主な活動であり、その中で症例登録、診断・治療ガイドラインを模索していきたいと考えています。

高気圧障害対処のための資料を逐次提供していますが、2020年からは下記の二つの委員会活動を実施しています。

【潜水事故総合検討会】
潜水死亡事故について、健康診断医、潜水会社関連、日本潜水協会、自治体(消防)、海上保安庁、救急医療施設、大学などの関係機関・各位からの協力を得て、潜水事故総合検討会(CPC: Clinico-pathological conference臨床病理検討会)を開いて、事故背景を含め事故状況と臨床経過から病態を考察して病理で確認するという一貫した総合的な検討を行うことにより、専門医の診断能力の向上はもとより今後の事故予防や事故対処に役立てることを目的としています。

【高気圧障害対処検討会】
高気圧障害を可能なかぎり最小限に抑えるには,潜水・潜函作業現場での応急対処能力に応じて,当該作業が行われている地域の医療資源が有効に連携して救急搬送、安定化処置、再圧治療が適切に行われる必要があります。そのため、地域医療連携が特に必要な医療圏や潜水様式について、高気圧作業を行う請負業者,元請負業者及び発注者はもとより、地域の応急対処・医療資源としての消防、保安庁、医療施設(救急対応施設,再圧治療施設)を対象に情報収集と医療連携の調整等を行い、高気圧障害対処マニュアルの作成を試みる活動を行っています。

減圧障害対策委員会委員長 鈴木 信哉

委員会

委員長 鈴木 信哉
委員 小島 泰史,四ノ宮 成祥,清水 徹郎,髙木 元,瀧端 康博,土居 浩,堂本 英治,藤田 基,山見 信夫,和田 孝次郎

高気圧(潜水)障害対処のための資料

◇減圧障害対策委員会について

目的・活動内容、設置の背景

◇学会テキスト

高気圧酸素治療入門「潜水による障害・再圧治療」(2017年)

◇学会の見解

「減圧症に対する高気圧酸素治療(再圧治療)と大気圧下酸素吸入」(2018年)

◇再圧治療表

「再圧治療表」(出典:第6版高気圧酸素治療法入門 pp163-164)

◇問診票
◇搬送用情報シート

静岡県東部ドクターヘリ(伊豆半島)ダイビング事故チェックリスト(2016.5.9改訂)

◇治療連携事例
◇症例集

潜水・潜函作業に伴う障害 10症例

◇治療施設情報

学会アンケート調査によるHBO治療施設情報

◇診断・治療ガイドライン

検討中

◇症例登録シート

検討中

鑑別疾患のための資料